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記憶と身体が重なり合う倉敷安耶の個展「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」が10/3(金)よりLAGで開催

Sep 27, 2025
アートギャラリー LAG(LIVE ART GALLERY)では、2025年10月3日(金)から10月18日(土)まで、倉敷安耶の個展「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」を開催する。

記憶と身体が重なり合う倉敷安耶の個展「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」が10/3(金)よりLAGで開催

Sep 27, 2025 - NEWS
アートギャラリー LAG(LIVE ART GALLERY)では、2025年10月3日(金)から10月18日(土)まで、倉敷安耶の個展「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」を開催する。

倉敷安耶は、他者との距離、生と死、無常といった根源的なテーマを、宗教的・儀式的な要素を交えて描き出すアーティストだ。写真や絵画の転写技法を用いながら、布、石、鏡といった素材を支持体とし、偶然性や重層性を受け入れる表現で、存在と身体をめぐる視覚的探求を続けている。

本展で取り上げられるのは、かつて倉敷の祖母が暮らしていた洋館。そこに残された記憶や物質の痕跡を手がかりに、過去と現在の重なり、そして見えない時間の交錯を探る作品群が並ぶ。祖母の衣服を纏った孫の姿は、亡き祖母の影として立ち現れ、同じ場所に異なる時間が重なり合う。一方、鏡に転写された洋館の内部は、霊を映すと信じられてきた鏡の性質を想起させ、幻影とともに鑑賞者自身の姿までも浮かび上がらせる。

さらに、現在も館の一室で働く父の姿が、過去の記憶と現在を結びつける唯一の営みとして描かれ、そこには老いゆく物質と、祖母が守り続けるかのような気配が交錯する。儚くも濃密な時間のレイヤーが、静かに、しかし力強く浮かび上がる展示となっている。

忘れられそうな風景が、ふいに心の奥底に触れてくるような――そんな瞬間をぜひ、会場で体験してほしい。

© Aya Kurashiki

【作家プロフィール】
倉敷 安耶(くらしき・あーや)
1993年兵庫県生まれ、茨城県在住。京都造形芸術大学大学院および東京藝術大学大学院修了。VIVA AWARDやWATOWA ART AWARDなど受賞歴多数。身体、宗教、死、ケア、家族などをテーマに、平面、インスタレーション、パフォーマンスなど多様な手法で作品を展開。国内外で精力的に活動している。
Instagram:@ayakurashiki

【キュレーター】
井波 吉太郎(いなみ・よしたろう)
アーツ前橋学芸員。写真学科を経て美術館学芸員として活動し、アーカイブズ学・メディア文化史を専門とする。写真・映像・紙資料のアーカイブ実践に基づいたユニークな展覧会企画を行っている。
Instagram:@inami_taro

倉敷 安耶「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」
会期:2025年10月3日(金)~10月18日(土)
会場:LAG(LIVE ART GALLERY)
住所:東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwa神宮前ビル1F
開館時間:13:00~19:00
休館日:日・月・祝日
観覧料:無料
Opening Reception:10月3日(金)18:00〜20:00
Talk Event:10月11日(土)16:00〜17:30(入場料500円・定員40名・予約制)
お申し込みはこちら

公式サイト
Instagram:@lag_liveartgallery

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