＜HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE＞が2024/25年秋冬コレクションのテーマに野性溢れる創造の世界を探険するものづくりへの姿勢を掲げた。この姿勢に基づいてデザインチームは「クリエイティブ・セッション」を立ち上げ、デザイナー／アーティストのロナン・ブルレック氏を取り組む相手として迎えた。

このクリエイティブ・セッションでは、デザインチームはブルレック氏の描いた作品の世界に深く没入し、ドローイングから見出だした色と形、筆致の流れる動きまでを服づくりに取り込んでいる。

本展ではこのクリエイティブ・セッションの創作の現場を「ドローイング」と「服づくり」の二つの側面から紹介し、デザインチームとブルレック氏の交流を明らかにする。原画やそれを収める映像作品、技法ごとに分けた試作品や製作工程の映像を展示し、一着の服の発想から形になるまでの発展を追う。さらに、ブルレック氏がクリエイティブ・セッションについて語る映像を通じて、デザインチームがブルレック氏の精彩に満ちたドローイングに向き合い、服づくりで表現する過程とその挑戦を見せる。

このクリエイティブ・セッションは、デザインチームとブルレック氏が互いにものづくりの本質と親和性を探りながら、新しいものを生み出すプロセスである。本展を通じて、一見異なる二つの創作分野の交流で生まれたつながり、そして重なりが見えてくるだろう。

2024/25年秋冬コレクションに関して
Immersed in the Wilds of Creativity
ー没入。野性溢れる創造力ー
＜HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE＞は2024年1月に、パリのパレ・ド・トーキョー (Palais de Tokyo)で2024/25年秋冬コレクション「Immersed in the Wilds of Creativity ̶没入。野性溢れる創造力」を発表した。このコレクションの創作は、インスピレーション源の取り入れ方を深く追求し、衣服と新たな関係性を見つけ出した。ただ模様や柄としてインスピレーションの素材を扱うだけではなく、発展させる要素として丁寧に取り組む姿勢が反映されている。そして完成したコレクションは、素材が衣服を構成する不可欠な要素となり、両者の密接で調和のとれた関係を示している。

Ronan Bouroullec
1971年にフランス、ブルターニュのカンぺールで生まれたデザイナーは、2000年にパリの「A-POC」の店舗設計を弟と共に手掛け、イッセイ ミヤケ社とのつながりを深めてきた。彼のデザイン活動は20年以上に及び、家具、照明、空間、建築、展示など幅広い分野で国際的なデザイン会社と協力している。その多くの作品は世界中の美術館やデザイン界で高く評価されている。彼の仕事はデザインだけでなく、日常生活の一部ともなっているドローイングがインスピレーションの源となっている。そのドローイングはアートコレクターやギャラリーから求められ、世界中の有数の美術館と財団で収蔵、展示されている。

HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE BRAND CONCEPT
＜ISSEY MIYAKE（イッセイ ミヤケ）＞の代表的な技法の一つ、「製品プリーツ」を活用したブランドが、2013年に誕生した。このブランドは、消費者の多様性を尊重しながら、普遍的で新しい日常着を提案するものだ。シワにならない、乾きやすく、軽い着心地の衣服は、身体に馴染み、着る人の個性を際立たせる。一定幅で加工されたプリーツの規則性は、アイテム間の自由な組み合わせを可能にし、袖を通すたびに新しい自己を発見できる衣服である。

展示詳細
Ronan Bouroullec: On Creative Session
会場：21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
会期：2024年 10月25日(金)-11月24日(日)
開館時間：10:00-19:00 ※火曜休館
入場料：無料