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DIORともコラボレーションも話題 ケニー・シャーフの個展「I’mBaaack」が開催。

May 30, 2023
最近では、DIORともコラボレーションも話題となったアメリカ人アーティスト、ケニー・シャーフの個展「I’mBaaack」が開催。本展は、シャーフにとって、日本のプライマリーギャラリーにおける展覧会として、約30年ぶりとなる新作個展。

DIORともコラボレーションも話題 ケニー・シャーフの個展「I’mBaaack」が開催。

May 30, 2023 - NEWS
最近では、DIORともコラボレーションも話題となったアメリカ人アーティスト、ケニー・シャーフの個展「I’mBaaack」が開催。本展は、シャーフにとって、日本のプライマリーギャラリーにおける展覧会として、約30年ぶりとなる新作個展。

展覧会は、NANZUKAUNDERGROUND(渋谷区神宮前)の他に、草月会館(港区赤坂)との2会場にて開催。

草月会館においては、イサムノグチ石庭における新作の立体彫刻作品のインスタレーションに加えて、1985年に草月会館が主催した「アートインアクション」展の際に、シャーフ自身がペイントと改造を施したキャデラック「夢の車」が38年ぶりに限定公開される予定。シャーフの作品の特徴は、何と言ってもカラフルな色彩と独自のキャラクター。「原始家族フリントストーン」や「宇宙家族ジェットソン」のファンを公言するシャーフは、こうした漫画アニメの引用から自身のキャラクターの着想を得たと語る。宇宙人とも巨大化した微生物とも、植物の妖怪のようにも見えるシャーフのキャラクターについて、シャーフは自分自身や友人たちのメタファーであり、怒りや喜び、眠気、空腹といったごく自然な感情を表していると解説する。また、その色彩も、私たちのあらゆる感情を表すものと説明する。シャーフの作品における動き、スピード感は、そのまま即ち生命感という最も重要な文脈を担う。

本展覧会のためにシャーフが描きあげた新作には、変幻自在に形を変え、飛び回ったり、動き回ったりと表情豊かなキャラクターたちが登場。それは、良い意味でも悪い意味でも、私たち人間の自由な姿を連想させる。完成した作品を注意深く見ると、そこには日本語で「温暖化」、「見えぬ道筋」、「原告」、「医療システム整備」といった言葉が散りばめられている。シャーフは、今回の日本での個展にむけて、日本語の新聞を集め、私たちが現在向き合っているテーマに関するキーワードを画面の中に忍ばせる。若い頃に、ドラッグやエイズなどで多くの友人を失った経験を持つシャーフにとって、あらゆる社会の問題が、その創作活動の背景にはある。
また、本展では日本では初公開となるインスタレーションを発表。シャーフは1981年に、使い古した玩具や家電といったファウンドオブジェクトとブラックライト用いたインスタレーション「CosmicCavern」を発表。空間を丸ごとビビットなネオン色に変換し、没入型の視聴体験を提供するこの作品は、シャーフの芸術を象徴するシリーズとして現在も進化を遂げ続ける。

本展のために、シャーフが30年ぶりの来日。6月10日(土)には、草月会館にて、ケニー・シャーフと勅使河原季里氏によるトークも予定している。

 

 

ケニー・シャーフ(1958年生まれ,カルフォルニア州,アメリカ)

1980年にNYのSchoolofVisualArtsを卒業。その後、アンディ・ウォーホルをメンターとして、グラフィティやコラージュを主要な表現スタイルとする「イースト・ヴィレッジ・アート・ムーブメント」の一員として、バスキアやキース・ヘリングといった同世代のアーティストと共に一躍大きな脚光を浴びる。

1985年には、ホイットニー・ビエンナーレに参加。自身のユニークな創作を説明するために「ポップ・シュルレアリスト」という用語を生み出した。近年の展覧会に、個展「Moodz」(Jeffrey Deitch,CA,アメリカ,2020)、「SuperPopUniverse」(Lotte Museum of Art,ソウル,韓国,2018)、「Fast Forward_Painting from the 1980’s」(Whitney Museum of American Art,NY,アメリカ,2017)、「Hammer Projects」(Lobby Mural Hammer Museum,CA,アメリカ,2017)など多数。現在では、独自のキャラクターを駆使したアート作品という21世紀型ポップアートのトレンドに繋がる文脈を切り開いた先駆者として、多くの若いアーティストの尊敬を集める。

 

 

Kenny Scharf
I’m Baaack

NANZUKAUNDERGROND

2023年6月10日(土)-7月9日(日)
東京都渋谷区神宮前3-30-10
*月曜、火曜休業

草月会館

2023年6月10日(土)-6月30日(金)
東京都目港区赤坂7-2-21
火曜日〜木曜日11:00-16:00、金曜日‒土曜日11:00-17:00
*日曜、月曜休業
*SupportedbySohoHouse

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