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「人かもしれない——なんとなくクラシカル」、絵画と彫刻が“クラシカル”をめぐって出会う、LOKO GALLERYで開催中

Oct 14, 2025
渋谷・LOKO GALLERYで、近藤恵介と冨井大裕による二人展「人かもしれない——なんとなくクラシカル」が2025年10月10日(金)から11月8日(土)まで開催される。(PHOTO:左|近藤恵介《いくつかの肖像》2025年、750×476mm、紙本彩色・木枠に張り込み、右|冨井大裕《RV2501》2025年、380×210×270mm、石膏
撮影:柳場大)

「人かもしれない——なんとなくクラシカル」、絵画と彫刻が“クラシカル”をめぐって出会う、LOKO GALLERYで開催中

Oct 14, 2025 - NEWS
渋谷・LOKO GALLERYで、近藤恵介と冨井大裕による二人展「人かもしれない——なんとなくクラシカル」が2025年10月10日(金)から11月8日(土)まで開催される。(PHOTO:左|近藤恵介《いくつかの肖像》2025年、750×476mm、紙本彩色・木枠に張り込み、右|冨井大裕《RV2501》2025年、380×210×270mm、石膏
撮影:柳場大)

本展は、2023年に開催された共作展「あっけなく明快な絵画と彫刻、続いているわからない絵画と彫刻」(川崎市市民ミュージアム、LOKO GALLERY)の記録集出版をきっかけに生まれた。互いを肖像として制作し合った経験が、その後の展開につながっている。

冨井は、本展を「技法への抽象的な眼差しを推進するための挑戦」とし、「2010年から共作を続けてきた二人による初の“普通の二人展”」と冗談めかして記している。
長年並走してきた二人が、あえてそれぞれの表現として立つ――その距離感に、肖像をめぐるやわらかな間合いが漂う。

近藤恵介《いくつかの肖像》2025年、750×476mm、紙本彩色・木枠に張り込み 撮影:柳場大

冨井大裕《RV2501》2025年、380×210×270mm、石膏 撮影:柳場大

展覧会という場を共有しながらも、作品はそれぞれの方向へと伸びていく。
近藤は、「新古典主義」という日本画の様式を手がかりに、古典的な“描くこと”をいまの感覚で捉え直す。
線に託された張りつめた静けさを、現代の絵画として再び立ち上げようとしている。
冨井は、“みることはクラシカル”という言葉を掲げ、首像などの造形を通して、形に触れながら“みること”そのものを手探りで確かめていく。
絵画と彫刻が呼応しながら、新しいクラシカルのかたちを描き出している。

“クラシカル”とは、本来、人を描くこと——絵画や彫刻がそのはじまりに持っていた衝動を指している。
“人かもしれない”という曖昧さの中に、確かなクラシカルが息づいている。

【作家プロフィール】
近藤恵介
1981年福岡県生まれ。
2007年東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。
近年の主な展覧会に、「絵画の練習」(佐賀大学美術館、2024)、「そこ もの こと」(MA2 Gallery、2023)など。
https://www.kondokeisuke.com/
Instagram:@keisuke_knd

冨井大裕
1973年新潟県生まれ。
1999年武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コース修了。
2024年「PRIZE for LEADING CHARACTER 2024」DSF CULTIVATION AWARD受賞。
近年の主な展覧会に、「MOTコレクション 9つのプロフィール 1935→2025」(東京都現代美術館、2025)、「SHOW-CASE PROJECT Extra-1 冨井大裕 モノコトの姿」(慶應義塾大学アート・センター、2024)など。
https://tomiimotohiro.com/index.html

【開催情報】
展覧会名:人かもしれない——なんとなくクラシカル
会期:2025年10月10日(金)〜11月8日(土)
会場:LOKO GALLERY(東京都渋谷区鶯谷町12-6
開廊時間:11:00〜18:00(火〜土)
休廊:日・月・祝
関連イベント:
・10/18(土)15:00–17:00 トークイベント①「クラシカルな制作」
・11/16(日)15:00–17:00 トークイベント②「設営と撤収のエクリチュール」
お問い合わせ:03-6455-1376/info@lokogallery.com

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