関西ゆかりの若手アーティストを中心に個展形式で紹介する展覧会「Osaka Directory Supported by RICHARD MILLE」が開催
2024年度は小松千倫 (1992年、高知県生まれ、京都府在住)、谷中佑輔 (1988年、大阪府生まれ、ベルリン在住)、KOURYOU (1983年、福岡県生まれ、大阪府を拠点) の3名を紹介。
会期・会場
第7期:小松 千倫 会期:2024年11月16日 (土) – 12月15日 (日)
第8期:谷中 佑輔 会期:2024年12月21日 (土) – 2025年1月19日 (日)
第9期:KOURYOU 会期:2025年1月25日 (土) – 2月24日 (月・休)
会場:大阪中之島美術館 2階 多目的スペース
観覧料:無料
Osaka Directory Supported by RICHARD MILLE について
「Osaka Directory Supported by RICHARD MILLE」は、大阪中之島美術館が関西・大阪21世紀協会と共同で主催する、関西ゆかりの若手作家を中心に個展形式で紹介する展覧会。これからの時代を象徴する、新たな表現を生み出す作家を紹介していく。ディレクトリとは、IT用語でデータを整理し分類するためのフォルダ等を意味する。本シリーズを通して、将来活躍が期待される関西の若手アーティストの情報を美術館というディレクトリに格納、保管し、さらに、ここ大阪中之島美術館から彼らの活動を広く世に紹介し、世界に羽ばたくことを支援していく。
作家紹介
小松千倫 (こまつ・かずみち)
1992年、高知県生まれ、京都府在住。音楽家、美術家、DJ。2022年、京都市立芸術大学大学院美術研究科メディア・アート専攻博士後期課程修了。これまでに国内外の様々なレーベルより複数の名義で膨大な数の音源をリリースしている。また、インターネット上の様々な情報とそれに隣する身体の関係、その記憶や伝達の速度にまつわる諸技術について光や声を用いて作品制作・研究を行なっている。主な個展に 「FAKEBOOK」 (Workstation.、東京、2016年)、 「Sucker」(The 5th Floor、東京、2023年)、主なグループ展に 「惑星ザムザ」(牛込神楽坂、東京、2022年)、「Study:大阪関西国際芸術祭2023」(船場エクセルビル、大阪、2023年)、「コレクション展2:電気-音」(金沢21世紀美術館、石川、2023年) など。
Osaka Directory【第7期】 2024年11月16日 (土) – 12月15日 (日)
※月曜日休館(開館日は開場)
開催概要
今回、小松は1970年の大阪万博のパビリオン「せんい館」から着想を得て、音とともに集い離散する人々の在り方を「ソフトレイヴ」と呼び、捉えようと試みる。1970年の大阪万博は音響システムや野外ライブが普及するきっかけの一つと言われており、「せんい館」でも音と映像を用いた前衛的な展示が行われた。しかし当時の鑑賞者は、作り手の意図とは関係なく、勝手気ままにパビリオンを楽しんだようだ。小松は、こうした人々の自由さも含めた大阪の文化史と、千里丘陵や淀川水系といった地形を重ね合わせつつ考察し、鑑賞者のための空間を生み出す。
参考作品《Day 7》2022年 撮影:来田猛
「光年」パフォーマンス 2024年
谷中佑輔 (たになか・ゆうすけ)Photo: 前谷開
1988年、大阪府生まれ。ドイツ・ベルリン在住。2012年、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業。2014年、京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。 「アートアワードトーキョー丸の内2014」グランプリ受賞。 2016年、京都市芸術文化特別奨励者認定。2016年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリンに滞在、以降ベルリンに拠点を構える。主な個展に「In/Flesh/Out」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン[マリアネンプラッツ、TWSレジデンスルーム]、 ベルリン、2015年)、「Galatea」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都、 2014年)。主なグループ展に「DOMANI ・明日展2022-23年」 (国立新美術館、東京、 2022年) 「Scrolling, Scroll, Scrl」(+DEDE、ベルリン、2018年)、「不純物と免疫」(Tokyo Arts and Space Hongo、東京、2017年) など。
Osaka Directory【第8期】 会期:2024年12月21日 (土) – 2025年1月19日 (日)
※月曜日(1/13を除く)、12/31、1/1、1/14休館
開催概要
谷中はこれまで、人間身体の主体性や、環境や様々な関係性のなかで身体が社会的に位置づけられるありようを、彫刻・ダンス・パフォーマンス等で表現してきた。今回、再生医療分野のリサーチを行うなかで、谷中は発生学で研究される胚葉(胚の初期段階で形成される三つの細胞層)の身体の各組織や器官への分化・成長過程に着目。科学的知識が、私たちの身体観やイメージにどのような影響を与えるかについて考察する、金属やガラスを用いた彫刻作品を発表する。
参考作品《Pulp Physique #7》2022年 撮影:大塚敬太+稲口俊太
《空気きまぐれ》(60分/ダンス作品)2023年 撮影:松見拓也
KOURYOU (こうりょう)
1983年生まれ、福岡県出身、大阪府を拠点。2008年、ハイパーリンクの迷宮をさまようウェブサイト《クリックスピリット》を開設。以降、サイト制作と行き来しながら制作する設計図のような絵画、立体作品を発表。代表作に、土地に眠る伝承と現実の地図を重ねあわせた《いわき伝説ノート-キツネ事件簿-》(2016年より継続中) がある。また、瀬戸内国際芸術祭2019 (女木島) をきっかけに、2020年よりアートプロジェクト「EBUNE (家船)」を開始し、佐賀、福岡、小豆島、淡路島、大阪に漂着。多くの作家と共に地元コミュニティと協働し、土地のリサーチを元にした展示、儀式、イベントを開催。ウェブサイト上でも一つの物語を紡いでいる。主な近年の展示に、「VOCA展2019」(上野の森美術館、東京、2019年)、「愛知県美術館2020年度第4期コレクション展 新しい術」(愛知県美術館、愛知、2021年)、「KNOT」(天野画廊、大阪、2023年)、「プロトタイプ」(ワタリウム美術館オン・サンデーズ & ライトシード・ギャラリー、東京、2023年) がある。
Osaka Directory【第9期】 会期:2025年1月25日 (土) – 2月24日 (月・休)
参考作品《KNOT》2023年、ユアサエボシ蔵
《いわき伝説ノート・キツネ事件簿-TOPページ》2016年より継続中
Osaka Directory Supported by RICHARD MILLE
会場:大阪中之島美術館
住所:530-0005 大阪府大阪市北区中之島4丁目3-1
展示室:2階 多目的スペース
大阪中之島美術館 公式サイト
Instagram:@nakkaart2022