Tu es mon Tresorが熱海の邸宅にてCactus Storeとコラボレートしたサマーガーデンとカプセルコレクションを発表
「1977-」は<Tu es mon Tresor(トゥ エ モン トレゾア)>によるファッション、建築、デザインや写真をはじめとする他のアート領域を横断するキュラトリアル・プロジェクト。 1977年に建築家・吉村順三の設計によって建てられた熱海の邸宅の改修を通して、歴史を再生し生きた体験として開放している。
2022年の夏<Tu es mon Tresor>は、Le Corbusier(ル・コルビュジエ)、Pierre Jeanneret(ピエール・ジャンヌレ)、Charlotte Perriand(シャルロット・ペリアン)、Joaquim Tenreiro(ジョアキン・テンレイロ)をはじめとする建築家、デザイナーの作品を注意深い考察のもとにキュレーションした第一回の展示によって、日本のみならずフランス、インド、ブラジルなど世界のモダニズム建築の文脈に熱海の邸宅を接続させた。
<Tu es mon Tresor>の歴史に対する視点に共鳴した「Cactus Store(カクタス ストア)」は、時の経過とともに次第に焦点を失った庭園に込められた吉村の思想を現代の文脈に再び蘇らせようと試みる。
かつて、お手伝いさんの作業場として使われていたキッチン裏の空間と庭園を隔てていた高い生垣は取り払われ、生き生きとしたディクソニアが内部空間と庭園のゆるやかな境界をつくりだす。限られた種類の植物を考え抜かれた配置によって構成する庭園は、伝統的な日本庭園やモダニズム建築のための多くの庭園をデザインしたブラジル人ランドスケープデザイナー、Burle Marx(ロバート・ブール・マルクス)の作品から着想を得ている。
ダイニングから芝生に開けた大きなガラス戸の外にある、赤、青、黄のディッキアが植えられた花壇は、かつて施主である女性実業家が植えた色とりどりの花々と趣味の園芸の暖かさを想起させる。庭園のデザインプランは、設計図書の原本にあった、吉村順三設計事務所のドローイングと共鳴するような美しいドローイングに表現された。
サマーガーデンの一般公開とカプセルコレクションの発売は2024年春を予定している。