アーティスト・王之玉による個展「Lay Eggs」が5月10日(土)より、浅草 GALLERY ROOM・Aにて開催
王之玉は、オカルティズムや自然科学、作家自身の経験などから影響を受け、現実と非現実、人工物と自然物など対立する性質を本来の枠組みから解放し再び結合させることで、現代社会が段々失っていく精神性と宗教性を備える場と時間を提示し、取り戻す事を目標に制作を行なっている。
本展示では、以前から発表している「Lay Eggs」シリーズのインスタレーション作品を中心に、王之玉の考える”現代社会で段々と失っていく芸術に含まれる宗教的感覚について”の研究と制作の成果を展示する。
王之玉 参考作品
展覧会ステートメント
「Lay Eggs」
この世界に肉体をもって生まれる前、私はどのような形で存在していたのか?
生物学を超えた「私」はどこから来たのか、どのようにしてここに現れたのか?
私の根源はどこにあり、世界や宇宙の起点とはどこにあるのか?
これらの問いは、言葉では明確に、唯一の答えとして語ることができない。それらは巨大で神秘的な可能性として、私の内面にふわふわと浮かび続けている。
やがてそのイメージは、ゆっくりと「卵」の形を取り、無意識のなかに根を張っていった。そしてときおり浮上し、私の作品に繰り返し現れる象徴となった。
卵は、可能性を秘めた存在であり、分裂する前の統合体であり、分けられていない、名付けられていない、安全な原点そのものだ。
私が「卵」という象徴を用いて創作をすること、それは原初の自分と再びつながろうとする行為なのだ。私は私自身の卵を産み出そうとしているのだ。
本展示では、「卵生神話」や「アンドロギュノス」を主題に、中国竜泉市での陶器の実験の取材と制作に基づく新作を含む作品群を発表する。
王之玉 参考作品
王之玉 参考作品
王之玉 Wang Zhiyu
1999 中国黒龍江省生まれ
2022 東京藝術大学美術学部 絵画科油画専攻 卒業
2024 東京藝術大学美術研究科 油画技法材料第一研究室 修士課程修了
現在 東京藝術大学美術研究科 油画技法材料第一研究室 博士課程在学中
私は現代の錬金術師として、オカルティズム、宗教、神話、自然科学、個人の旅の体験と人生経験などから影響を受け、現実と非現実、生命体と非生命体、人工物と自然物、男と女、陰と陽、平和と暴力、混沌と秩序、具象と抽象など対立する性質を本来の枠組みから解放し、再び結合させ、私の作品の中で共存させる。両性具有の身体、天使、一角獣、イルカ、卵、ウロボロスなど神秘的な要素を含むモチーフを自分のシンボルとし、絵画、彫刻、インスタレーション等多くのメディアを通じて、自分独自な世界観で言語、歴史、人種を超える「場」を作る。私は現代社会で段々失っていく芸術に含まれる宗教的感覚を改めて考える。研究と制作を通して、より深い精神性を追求し、世間に提示する。
Instagram:@aprilsekaiii
王之玉 新作個展「Lay Eggs」
会期:2025年5月10日(土)〜6月8日(日)
会場:GALLERY ROOM・A
住所:東京都墨田区本所2-16-5 KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS 1F STORAGE 1
開催時間:8:00〜23:00
休館日:会期中無休
観覧料:無料
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