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Recollection — starring SUMIRE

Oct 29, 2021 - FASHION
記憶。思い出。
その忘れられないできごとが、
人生にどう繋がっていくのか。

SUMIREに影響を与えた、
大きな存在について。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Interview with SUMIRE

  SUMIREインタビュー

— 映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』では忘れられない記憶が人生に影響していく様子が描かれていましたが、今のSUMIREさん自身に大きな影響を与えている存在や記憶で思い当たることはありますか?

自分の人生において大きな影響を受けているのは、母親の存在です。私を育ててくれた人でもあり、母親の生き方を見て学んで吸収してきたからこそ今の私がいるわけで。友達みたいに話せる仲で、相談したときはいつもより良いアドバイスをくれるんです。『ボクたちはみんな大人になれなかった』を観たとき、尊敬できる両親の存在を改めて思い出しました。

— ご両親ともSUMIREさんと近い業界でお仕事をされていますが、仕事の相談をすることも?

たまにそういう話もしますが、昔から2人とも「自分で経験して学べばいい」というスタンスで。いつも「SUMIREのやりたいことをやればいい」という自由な感じですね。

子どものころから怒られることもそんなになかったですし、家を出るときも「自分でお金を貯めてからだったらいいんじゃない?」と。だからまずは何でも自分で経験して、ダメなことがわかったりこういう部分があるんだと気付いたりする。そういったスタンスは両親からの影響だと思います。

— 過去の出来事を振り返ることはよくありますか?

ときどき学生時代のことを思い出したり、昔の写真を見返したり。特にこの作品を観てからは、劇中のシーンと自分の思い出がリンクするときもありますね。「こんな風に友達と遊んだな」って。

— どんなときに振り返ることが多いですか?

ちょっと落ち込んでいるときとか、悲しいときが多いかもしれないです。過去の思い出が、自分を元気づけてくれるように感じます。いい出来事も悪い出来事も、その過去が今の自分に繋がっているので。

— では過去と未来、行けるならどちらを選びますか?

過去に戻ってあのときをやり直したいという時期もあったんですけど、今は未来に行って周りのものや風景がどう変わっているのか見てみたいですね。過去か未来かという質問は友達とも話すんですけど、過去に戻るという意見が大半で。だったら未来に行って、みんなよりも情報を先取りしてみたいなと。

— 『ボクたちはみんな大人になれなかった』で描かれた90年代の東京のファッションや街並みはSUMIREさんの目にどのように映りましたか

私は1995年生まれなんですけど、ラフォーレにはよく行っていましたし、学生のときに読んでいた雑誌やファッションと繋がる部分も多かったです。

90年代のファッションは古着ミックス系というかアメカジ系というか。それを男女問わず着ているイメージですね。でも私の周りには古着ミックス系をずっと着ている人もいますし、ファッションは回り回って受け継がれているものだと思っていて。

SUMIREさんは東京生まれ東京育ちですが、改めて東京ってどんな街だと思いますか?

多文化で、みんなが集まれる集合場所というイメージです。渋谷とか特にそうですけど、いろんな国の人が混ざり合っているというか。

— 渋谷周辺も、どんどん移り変わっていますよね。

建物もそうですけど、自分が学生でよく遊んでいたときには無かったものがたくさん増えていて驚きます。海外の人の目にとまるようなものが増えているというか。ファッションもそうですけど、渋谷がときどき韓国っぽいなと感じるときがあります。

* * *

— 『ボクたちはみんな大人になれなかった』の脚本を最初に読んだとき、SUMIREさんが演じたバーテンダーの「スー」はどんな子だと思いましたか?

シャイであまり積極的ではない、真の自分を隠し持っているような子だと思いました。でも、(森山未來さん演じる)佐藤たちといるときはすごく気さくに笑う一面も持っていて。そこのオンオフがすごく魅力的だなと。私も結構スイッチのオンオフがあるので共感できて、すんなり役に入っていくことができました。

— そんなスーの居場所の1つでもあるバーのシーンがとても素敵で、すごく心地良さそうな空間だと感じました。

森山さんや東出(昌大)さん含め、周りの先輩たちがあたたかい空間を作り上げてくれたので、すごく居心地が良かったです。役を通り越えて、私自身、心からあの場が純粋に楽しくて。良い意味で、私たちの日常を撮っているくらいの気持ちになっていました。それくらい自然体で役に入れていたと思います。

— SUMIREさんご自身にも、そういう居心地の良い場所はありますか?

仲の良い友達と一緒に遊んでいるときがそうですね。「実はこういうことがあったんだよ…」って話し始めるけど、最終的にはくだらない話に戻っている(笑)。結局はそういうところで元気が出てくるというか。当たり前のことを幸せに思えるようでいたいなと思います。

— スーを演じて気付かされたところはありますか?

「こんな人生も嫌いじゃないんだよね」というスーのセリフがあるんですけど、その言葉が妙に響いたというか、すごく共感できて。私含めですけど、「こんな日々、嫌になってしまう」と思っている人も、そんな日があるからこその幸せもあるし、いろんな毎日があるから気付けることもあるんだと感じました。

— 良いことも悪いことも全部含めて愛せるような?

良いことも悪いことも平等にあるのが“毎日”だと思うので。悪い出来事があったときはとことん落ち込んで、また明日気楽になれたらいいかなと。

— 落ち込むことにも、ちゃんと向き合うんですね。

向き合わないと結局解決できないと思うんです。毎日ってそういうことの繰り返しで成り立っていますし。

— では最後の質問です。映画のタイトルは『ボクたちはみんな大人になれなかった』ですが、SUMIREさん自身は大人になったなと感じますか?

大人にはなれてないですね。気持ちは高校生くらいで止まっています(笑)。

— そもそも「大人」ってなんでしょう?

自分より年上の方とか、それこそ両親もそうですけど、皆さん「大人」だとは思うんです。でも自分がその歳になったとき、あまり今と変わっていない気がしていて。そうなると、みんな「大人」じゃないのでは? 大人なんて、いないんじゃないか。両親も、今も変わらずに遊び心を持っている人ですし。大人になっても遊び心を忘れない人たちは尊敬しますし、憧れます。

 

Profile _ SUMIRE
1995年7月4日生まれ。東京都出身。2014 年より雑誌「装苑」の専属モデルとして活動し、ファッションを中心に様々なジャンルで活躍。18年に映画『サラバ静寂』のヒロイン役で女優デビュー。19年にはWOWOWのオリジナルドラマ「悪の波動 殺人分析班スピンオフ」でヒロインを務めた。主な映画出演作に『リバーズ・エッジ』(18)、『TOURISM』(19)、『mellow』(20)、『裏アカ』(21)などがある。本年は、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が公開されたほか、NHKドラマ10「群青領域」に出演中。WOWOWの連続ドラマW「いりびと‐異邦人‐」が11月から放送・配信予定。
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Information

SUMIREさん出演映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

2021年11月5日(金)より、シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかロードショー&NETFLIX全世界配信開始

出演:森山未來、伊藤沙莉、萩原聖人、大島優子、東出昌大、SUMIRE、篠原篤
監督:森義仁

脚本:高田亮
原作:燃え殻『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮文庫刊)

『ボクたちはみんな大人になれなかった』公式サイト

©2021 C&I entertainment

  • Photography : Kenta Karima
  • Styling : Yui Sawada
  • Hair&Make-up : Mayu Ishimura
  • Art Direction : Kazuaki Hayashi(QUI / STUDIO UNI)
  • Text : Sayaka Yabe
  • Edit : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)