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りりあ。– ウタとひとつになる

May 11, 2022 - FEATURE
映画『バブル』のヒロイン・ウタの声優を務め、エンディングテーマ「じゃあね、またね。」を手掛けたシンガーソングライター「りりあ。」へのインタビュー。彼女が、歌に出会い、ウタと心ひとつになるまで。

SNSのおかげでファンとの距離が近く感じる

― まずは音楽の原体験についてお聞かせいただけますか?

歌を好きになったのは幼稚園のころ。おばあちゃんが車で美空ひばりさんの曲をかけていて、それを聴いて好きになりました。

― 美空ひばりさんですか。どういうところに惹かれたか覚えていますか?

歌い方と曲調でしょうか。世界観がすごく好きでした。

― 幼稚園児で美空ひばりさん世界観に惹かれるって珍しいですよね。

美空ひばりさんしか聴いていなかったので(笑)。他がわからないんです。

― だったら納得です(笑)。音楽を聴く側から作る側へと移行したのはなぜでしょう?

高校生の時にバンドを組んで、ギターを弾いて歌わなければいけないことになったので始めました。

― 音楽がやりたいという情熱より、必要に迫られて?

最初はそうですね。

©︎2022「バブル」製作委員会

― やってみたら弾き語りが肌に合ったんですね。その後、2019年の秋頃からはTikTokやYouTubeで投稿を始め、いまでは総SNSフォロワー数が170万人超に。りりあ。さんがSNSのコミュニケーションで大切にしていることはありますか?

昔から投稿する内容は変わってなくて、いつまでもファンと距離が近い存在でいたいと思っています。だから「おなかすいた」とか(笑)。

― あまり気構えず自然体でということでしょうか。どういった投稿がファンからの反響が大きいですか?

顔は出ていなくても、シルエットが出ている写真とか。

― やっぱり皆さん、どんな女の子なのか興味はありますよね。SNS自体の魅力というのは、どういったところに感じますか?

SNSのおかげで顔を出さなくても活動できるし、表に出ない分ファンとの距離が近くなるように感じます。私の場合はファンの方からDMでいただいた恋愛相談をベースに曲を作ることもあるので、そういった距離感はSNSならではなのかなと思います。

― りりあ。さんの曲は恋愛をテーマにしたものがほとんどですが、恋愛に対して強い興味を持っているのでしょうか?

私自身、恋愛の曲が作りやすいというのが一番の理由です。あとは聴いてくださるのは学生の方が多くて、学生といえばやっぱり恋愛じゃないですか。

― そもそも恋バナが好きなんですか?

そうですね。恋バナしかしてないかも(笑)。

― りりあ。さんは顔以外は公開していますが、服装でこだわっていることはありますか?

かっこいい曲のときは暗めの服を着たり、可愛い曲だったら可愛い服を着たり、曲に合わせて気を使っています。

― 衣装として意識しているんですね。普段はどのようなファッションを?好きなブランドがあれば教えてください。

動画で着ているものと違って、誰ともかぶらないような服が好きです。sacaiとかUN3D.が多いです。

― いいですね。服はよく買いますか?

買いますよ。今日も今季のsacaiのブルゾンを着てきました。

©︎2022「バブル」製作委員会

 

ウタの気持ちになって、気づいたら涙が出ていた

― 今回、映画『バブル』では主題歌、さらにヒロイン声優への大抜擢となりました。声優を引き受けるかかなり悩まれたとコメントされていましたが、ご家族をはじめ周囲の反応はいかがでしたか?

びっくりしてましたね。そんなに有名な俳優さんの中でヒロインなんて大丈夫?と心配もされました。自分でも不安でしたし。

― もしかしてドッキリかなと……。

思いました。『モニタリング』かなって(笑)。

こんなに大作でヒロイン、しかも声優経験もゼロだったのでいろんな不安が重なって即答はできませんでした。でも、一晩悩んで「挑戦したい」という気持ちが大きくなっていきました。

― ヒロインのウタのどのような部分に共感できましたか?

どこかに共感したというよりも、ウタ自身の気持ちになって、気づいたら涙が出ていました。

― ウタそのものに重なれたんですね。ウタとご自身が似ていると感じた部分はありますか?

何事にも興味津々なところでしょうか。ウタは好奇心しかないですもんね。

― りりあ。さんが声優活動に挑戦したことも好奇心のひとつですよね。あと、ウタといえばパルクールがすごかったですが、りりあ。さんは運動は?

ゼロです!

― 気持ちいい答えですね(笑)。これを機にスポーツしてみようかなというのも……

ないです(笑)。

©︎2022「バブル」製作委員会

― 監督からはウタを演じるにあたってどのような演出がありましたか?

事前に、「台本を読み込まなくていい。キャラを作らずそのままの素で演じてほしい」と言われていました。だから、ほぼ自分、自然体でした。

― それはアーティストりりあ。としての自然というより、ご本人の普段の自然を出したという。

そうです。

― 収録現場では他のキャストと顔を合わせましたか?

わたしは1人での収録でした。志尊さんは先日、取材でお会いしました。

― 志尊さんはどんな印象でしたか?

とても優しい方でした。(志尊淳さんが演じた)ヒビキの声でしか聴いてなかったので、不思議な感じでしたね。近くでヒビキの声がするって。

©︎2022「バブル」製作委員会

 

2人のその後を描いた「じゃあね、またね。」

― りりあ。さんはエンディングテーマ「じゃあね、またね。」も担当されていますが、この曲はどんなタイミングで書かれたのでしょうか?

台本を読んで話の流れを理解したうえで、プロデューサーの川村元気さんからこういう系統の曲がいいというお話を受けて、それをもとにつくりました。

― 映像を観る前につくられたんですね。「じゃあね、またね。」からは悲しいけれどポジティブなメッセージも感じました。

ヒビキとウタが現実にいたなら、いま2人のやりとりはこんな感じかなと想像してつくりました。『バブル』という映画の続編というか、その後を描ければと思って。

― ちなみに「じゃあね、またね。」もそうですが、他の曲もりりあ。という名前も句点で終わりますよね。どんな意味が込められているのでしょうか?

ないです。

― ないんですか!?

オリジナル曲を作っていくうちに、全部にマルがついていることに気づいて、もう引き返せないなって(笑)。つけないとファンから心配されるので、全部つけていますね。

©︎2022「バブル」製作委員会

― 『バブル』の劇中では歌が世界に影響を与え、道をひらきます。りりあ。さんは歌に救われたと感じることはありますか?

ファンの方々から「元気をもらった」というような言葉をいただいて、私の歌で救われている人がいるんだなと嬉しい気持ちになります。自分自身にそういう経験がないので、言われたことで音楽の力に気づきました。

― 本作を経験して、アーティストとして得たものはなんでしょうか?

うーん、ないかもしれないです。アーティスト「りりあ。」というよりも、普段の「りりあ」で演じさせていただいたので、別人みたいな感じです。ただ演技の仕方とか息遣いは勉強にはなりました。

― 声優活動もまたやってみたいですか?

今回は私の自然体でやらせてもらえたので、他の役が私にできるとは思えないです。声優さんは大変だっていうのを実感しました。でも挑戦したいって気持ちはありますね。

― では、歌手としてやりたいことは?

CMのサウンドロゴをつくってみたいです。

©︎2022「バブル」製作委員会

― 最後に、できあがった映画を観た率直な感想を教えてください。

「すごい」です。あとは「やっとできた」と思いました。私が声をかけていただいてから2年間ぐらいたっていたので。うれしくて、色んな感情が渦巻いていました。泣けましたね。

― 僕は普段アニメをあまり観る機会がないんですが、めちゃくちゃ面白くて興奮しました。映像も美しくて迫力があるので、ぜひ劇場で観ていただきたいですね。

私もアニメはあまり観ないんですが、それでも面白かったのですごいです。最後の最後まで荒木(哲郎)監督のこだわりが詰まっていて、本当に飽きさせないなって。普通の映画ってエンドロールの途中で帰っちゃう人も多いじゃないですか。でもエンドロールまで楽しめる作品になったと思います。

 

Profile _ りりあ。
TikTokフォロワー130 万人超えを誇る、シンガーソングライター。初のオリジナル楽曲「浮気されたけどまだ好きって曲。」がSNSシーンで大きな話題となる。2020年にVIA/TOY’S FACTORYよりメジャーデビューを果たし、2022年公開の映画『バブル』のヒロイン役・ウタの声優に大抜擢され、EDテーマ「じゃあね、またね。」を担当。

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Information

りりあ。さん出演映画『バブル』

劇場版5月13日(金)全国公開!NETFLIX版4月28日(木)全世界配信!

監督:荒木哲郎
脚本:虚淵玄〔ニトロプラス〕
キャラクターデザイン原案:小畑健
音楽:澤野弘之
企画・プロデュース:川村元気
制作スタジオ:WIT STUDIO
配給:ワーナー・ブラザース映画
声の出演:志尊淳、りりあ。、宮野真守、梶裕貴、畠中祐、千本木彩花、逢坂良太、井上麻里奈、三木眞一郎 / 広瀬アリス
オープニングテーマ:「Bubble feat. Uta」Eve(TOY’S FACTORY)
エンディングテーマ:「じゃあね、またね。」りりあ。(VIA / TOY’S FACTORY)

『バブル』公式サイト

©︎2022「バブル」製作委員会

  • Text&Edit : Yusuke Takayama(QUI / STUDIO UNI)