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NEW GENERATIONS vol.11 – Kodai Kurosaki|Actress

Jan 4, 2024
次世代を担う注目クリエイターやアーティストの新たな魅力を届ける「NEW GENERATIONS」。第11回は、俳優・黒崎煌代へのインタビュー。演技未経験からオーディションで俳優への道をひらき、2023年にデビューを果たした21歳に、今熱い視線が注がれている。

NEW GENERATIONS vol.11 – Kodai Kurosaki|Actress

Jan 4, 2024 - FASHION
次世代を担う注目クリエイターやアーティストの新たな魅力を届ける「NEW GENERATIONS」。第11回は、俳優・黒崎煌代へのインタビュー。演技未経験からオーディションで俳優への道をひらき、2023年にデビューを果たした21歳に、今熱い視線が注がれている。

 

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裏方として映画に関わりたかった少年が俳優になるまで

― 黒崎さんは、2002年4月19日生まれの21歳ですね。同級生だと大学生が多いですか?

私も今、大学に行ってるんですよ。俳優をしていなかったら就活の時期なんですけど。

― 就活は今しか経験できないことなので、ちょっとやってみるのも今後の糧になるかもしれませんよ。出身地は兵庫県?

はい。三田という、神戸の北のところです。

― どんな子供でしたか?

今考えると、尖ってたのかな。

― たとえば?

ずっと睨んでたらしいです。怖いですよね(笑)。最近、同窓会で言われて。先生と口喧嘩もしてたみたいです。

― それはなぜでしょう? 自分を曲げることが嫌だったとか?

自分の気持ちを主張しようとすると、熱くなっちゃうところがあって。でも、今はそうなることはないです。

― 落ち着いてきてよかったですね。お芝居の世界も、「俺が、俺が」じゃいけないでしょうから。

そうなんですよ。よかったです。

― スポーツはやっていましたか?

小学校のときは競技ドッヂボールをしていて、中学3年間はバスケをやっていました。

― もしかして『スラムダンク』を読んで?

本当に、そのとおりです。

― 誰が好きですか?

三井に憧れて。

― どういうところが好きですか?

やさぐれても、結局かわいいところあるじゃんって。好きなことをやりたいという心に抗えないところがかっこいいし、人間っぽいですよね。

― 黒崎さん自身、バスケは上手でしたか?

そんなことないですけど、副キャプテンにはなりました。

― すごい。運動神経がいいんですね。勉強はできました?

勉強も苦手ではないです。

― 勉強もスポーツもできるとは。

できるほうではありました(笑)。

― 子供のころから俳優になりたかったのでしょうか?

いえ。映画業界には入りたいなと思っていて、高校生ぐらいからCGを学んでいました。でも小学校の頃の夢を見返したら、俳優になりたいと書いていたときもあったんですって。それはびっくりしました。

― 自分でも覚えてないけれども。

単純にテレビに出たいからだったのかもしれませんが。

プロフィールの趣味の欄に「映画を観て脚本を書き起こすこと」とあったんですが、これは俳優活動をする前かでしょうか?

高校生の頃からやっていました。趣味で脚本を書いているので、その勉強になるんですよ。

― やっぱり基本的には製作側として映画に関わりたい気持ちが強かったんですね。それが出る側になったのはなにかきっかけが?

オーディション(2022年のレプロエンタテインメント 第1回 主役オーディション)があることをインスタグラムでたまたま知ったんです。簡単に応募できたのでやってみるかと。

― いわゆる記念受験のような気分で?

そうです。まさか出る側になれるとは思ってもなかったです。

― 約5,000人もの応募があったそうですけど、どういう気持ちで取り組んでいたんですか?

最終面接がワークショップオーディションだったんです。ワークショップを無料で受けられて、その姿を見て審査されるという。通常のワークショップはお金がかかるというのは知っていたので、最初はそれを無料で受けることを目標に頑張っていました。

― 最終的に、ワークショップには何人ぐらいが残ったんですか?

ちゃんと覚えてないのですが20人ぐらいでしょうか。緊張しましたね。講師と事務所の社員の2方向から見られるわけですから。

― さらにライバルたちもいて、すごい状況ですよね。お芝居はまったくの未経験だったそうですし、そんな状況でいきなり演じろと言われても無理じゃないですか?

怖いですよね。最初はガクガクって、本当に震えながらやっていました。

― 黒崎さんの何が評価されたのか、オーディション後にそういうお話は聞きましたか?

私は映画がすごい好きで、自己PRでも映画の話をいっぱいしたんですね。それで、こいつ映画をちゃんと知ってるんだなってことがひとつのポイントだったとは聞いています。

― レプロエンタテインメントは映画愛が強いイメージがあります。

そうなんですよ、自社でも映画を配給したりしているので。それとマッチしたんだと思います。

― 実際に俳優デビューして、自分の中で強みは見えてきましたか?

外見なんですけど、流行りの顔ではないところが強みなのかなって。隙間を狙っていかないといけない業界ですから。

 

『さよなら ほやマン』と『ブギウギ』、2つの出演作について

― 2023年に連続テレビ小説『ブギウギ』で俳優デビューされました。でも初めて入った現場は映画『さよなら ほやマン』ですよね?

そうです。網地島という宮城の離島での撮影でした。

― 先日、主演のアフロさんにインタビューさせていただいたんですけど、アフロさんも黒崎さんもお芝居に関してはまだ新人でしたよね。それでも役として存在していて、すごく迫ってくるものがありました。

それはうれしいです。ありがとうございます。

― 2人でお話はされましたか?

しました。現場に入る前に、日比谷のビアガーデンに2人で飲みに行って。すごい長い時間相手してもらいました。

― それはアフロさん企画で?

座長として、飲みに行こうよと誘ってくださって。めちゃくちゃおもしろい方ですよね。

― そうですよね。撮影も楽しかったですか?

楽しかったです。

― 初めて経験した映画の現場は想像どおりでしたか?

違いました。ただその違いに助けられたんです。想像していたときはピースが揃わないことに焦っていたんですが、島に入ったらピタッと完成した感じで。現場に行くってこういうことなんだと思いました。

― 記憶に強く残っているエピソードはありますか?

アフロさんと呉城(久美)さんと、カップラーメンを食べて発泡酒を飲みながら夜空を見たことです。

― 映画の中みたいな話ですね。

きれいな満点の星空が忘れられません。

― 俳優人生で最初の作品として、最高の作品でしたよね。

本当にそうですね。キャスト同士がすごく親密になれて、誰かが引っ張っていくじゃなくてみんなで助け合いながら作品作りの基礎を学べました。

― 『ブギウギ』は、2回目の現場だったので、もうどんと来いみたいな?

いや、全然違います(笑)。まず環境が違って、初スタジオだったんですよ。まったく勝手が違うので、またピュアな気持ちで臨みました。

― スタジオだとなにが変わってくるんでしょう?

撮影のスピード感、あとは関わる人数の多さも全然違いました。

― スタッフだけでなく出演者も多いですが、特に刺激を受けた方はいますか?

趣里さんです。

― ヒロインのスズ子を演じている。

趣里さんは、キャストやスタッフ、マネージャー、すべての人に気遣いができていて、しんどくないのかなというぐらい。でもこれが朝ドラヒロインの姿なんだと、感激しましたね。

― 黒崎さん演じる六郎も、すごく話題になっていますね。そして『さよなら ほやマン』に続いてボウズになっています。

ボウズ俳優になりかけています(笑)。『さよなら ほやマン』が、人生で初めてのボウズだったんですけど。

― バリカンのシーンもあるので、初ボウズの瞬間が収められているわけですね。

一生残るので、ありがたいですよ。

 

俳優だけが感じられる芝居の魅力と表現者としてのビジョン

― 演じる役に対して、どのようにアプローチしていますか?

まずはキャラクターの本質を見抜かないといけないですよね。最初に、キャラクターの特徴や生い立ちなどが書かれたキャラクターシートというものを渡されるんですけど、そこに書かれているのは全部結果のことなんです。だからなぜそこに至ったのか、その過程を掘り下げて本質を探っていこうと頑張っています。

― その作業は楽しいですか? それともつらい?

楽しいです。役者が準備できることって、台本を覚える以外はそこしかないぐらいなので。もともと本が好きなのもあって、まず読むこと自体が楽しいんです。

― 実際にお芝居する、フィジカル的な楽しさもありますか?

もちろんありますね。ただ、いろんな先輩方に聞くと芝居中が楽しいという方が多いんですけど、私の場合はカットがかかって、役から自分に戻ってきた瞬間が一番気持ち良いんです。

― 我に返ったときが。

ちゃんと黒崎煌代だって自分を認識できる瞬間が気持ち良い。

― 普通に生きていると自分が自分だということを、改めて見つめる瞬間ってあまりないですもんね。自伝でも書かない限り。

そうなんです。新鮮な体験です。

― 理想の俳優像はありますか?

俳優じゃないかもしれないですけど、志村けんさんの影響を受けてるなって最近よく思いますね。

― それはどういう?

間とか表情とか、ひょうきんさとか。コメディを作るにあたって必要なのは、おもしろさじゃなく真剣さだと仰ってたこととか。お芝居もすばらしくて、憧れというか、学びのある人です。あとは松竹の喜劇王、藤山寛美さんも好きです。

― 日本の映画をよく観るんですか?

もともとは、ほぼ海外の映画しか観ていませんでした。事務所に入ったタイミングでこれから邦画に関わる人間として、邦画の歴史を踏まえながら邦画を観るようになりました。

― なるほど。過去の重要とされている作品を。

はい、総ざらいしています。

― 俳優に限らず表現することにおいて将来のビジョンがあれば教えてください。

なにかを表現するときに臆することなくやっちゃえる人になりたいですね。表現者ってSNSだとか批評家だとかメディアだとか、いろんなものに晒されるじゃないですか。だけどそれを気にするなと。自分の思ったことを臆することなく「やっちゃおう」と言える楽観的な部分を持っていたいです。

― その感覚がなかったら、そもそも今ここにいないですしね。

そうですね。「やっちゃおう」と言って、ここまで来ました。

― 最後は、プライベートについて。最近はなにをしているときが一番楽しいですか?

星を見ているときが楽しいです。

― 疲れてるんですか?

星を見るような人間じゃないはずなんですけど、疲れてんのかな(笑)。家でスープを作って魔法瓶に入れて、山のほうに歩いていって、ボケーっと星を見ているのがなんとも言えない気持ち良い瞬間です。スープ飲みながら、あたたまりながら「はー」って。

― 良いですね。相変わらず映画は観ている?

映画は観ています。

― 映画を観ながら、お酒も飲んだり?

お酒、大好きです。家で1人でよく飲みますね。お金が入ったら、地方のお酒をちょっとお取り寄せして。

― 大学ではなにを勉強していますか?

法学部です。大学進学のときはまだ裏方を目指していて、映画の著作権の勉強をしたいと思ったのが理由です。

― 無事に卒業できそう?

今のところなんとか卒業できそうです。

 

Profile _ 黒崎煌代(くろさき・こうだい)
2022年にレプロエンタテインメントの30周年記念で開催された役者オーディション、「レプロ主役オーディション」に応募し、全くの素人ながら約5,000人応募の難関を勝ち抜き、同年に参加した2023年後期NHK連続テレビ小説「ブギウギ」のオーディションにて、メインキャストであるヒロインの弟役を勝ち取り俳優デビュー。同年、『さよなら ほやマン』で映画デビューも果たす。
Instagram

  • Photographer : Rina Saito
  • Stylist : Takumi Noshiro
  • Hair&Make-up Artist : Tomoe Chika
  • Art Director : Kazuaki Hayashi(QUI)
  • Editor / Writer : Yusuke Takayama(QUI)

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